製作の流れ
長年作りたいと思ってたものにとうとう取り掛かりました。鳥形の羽ばたき機です。1/6ドールが乗り込む物ですから、かなり大きくなることが予想されます。私の作業場所を考えるとなんとか作業できるのはせいぜい1mですが、今回はそれくらいの大きさになりそうです。
大きくなると普通は重くなりますが、そうなると自重に耐えられる構造、材料が必要になってきます。そうすると製作方法として考えられるのは以下の2つ。
- バルサ材を組み、削って形を出し、表面を樹脂でコートして固くする
- 原型を型取りし、FRPで抜く
でもって今回考慮したのは以下の点。
- バルサは結構高い(FRPも高いけど)
- 電飾や翼の可動部を組み込む空間がほしい(バルサでもできますが)
- 着陸装置を鳥のように停止時は曲げた状態で固定したいので、できるだけ軽くしたい
ということで今回はFRPで製作するということにしました。10数年やってないので大丈夫かなと思いましたが、なんとかやってみよう。
流れとしては以下のとおり。
- 外観を決定
- 1/6ドールが座るシートを作製(大きさの基準にする)
- 発泡スチロールを組んで削る
- 水粘土で表面処理
- 石膏で雌型作成(たぶん上下の分割になりそう)
- FRPで抜き、上下を合わせる
- 表面処理
- キャノピーや着陸装置周辺を切り外す
- キャノピーを型にして透明塩ビあたりをヒートプレス(バキュームはたぶん無理)
- シリコーンやキャストを使ってタイヤを作成
- 着陸装置を組み、据えつけ
- 尾羽を作成
- 翼の回転及び上下の可動機構を作る(具体的なところはまだ考えていないという……)
- 羽根を作成
- 翼を作成
- コックピットを作成(電飾を考えて)
- コックピット据えつけ
- 全体の塗装
- 完成
なんかまた長引きそうな予感。
外観の決定
ノートにいろいろと落書きしながら、よさそうな外観を決定します。直線と曲線の美しい組み合わせ、綺麗な曲面等を目指しているつもり。
今回のオーニソプターはいろんな鳥を参考にしてます。基本的にはうまく撮影が出来たユリカモメを一番参考にしているかも。他にも鳥や猛禽類の図鑑等を参考にしてます。
頭の部分をコックピットとしてましたが、そうすると機体そのものが大きくなるので、頭から胸にかけてをコックピットとしました。
ノートにいろいろと落書きしながら、よさそうな外観を決定します。直線と曲線の美しい組み合わせ、綺麗な曲面等を目指しているつもり。
今回のオーニソプターはいろんな鳥を参考にしてます。基本的にはうまく撮影が出来たユリカモメを一番参考にしているかも。他にも鳥や猛禽類の図鑑等を参考にしてます。
頭の部分をコックピットとしてましたが、そうすると機体そのものが大きくなるので、頭から胸にかけてをコックピットとしました。
だいたいの形が決定したら、側面図を方眼紙に写しておきます。
3Dソフトを扱えたら、また違った方法があると思うんですが、私はその手のソフトが苦手なもので。ツァイト社の「Z'sトリフォニー」とか、タケルで販売されてたDoGAの最初のころのCADツールとかいじってはいたのですが、2Dの「マチエール」の方が性にあってました。
シートの作製
まず作るのはコックピットのシート。実際に人形が座るシートを作ります。参考程度のもので、これを完成品として最後に据えつけるわけではありません。
シートの形が決まれば、コックピットの長さや幅が決定できるし、とりあえず決定した機体の形状の中に本当に人形やシートが収まるかどうかもわかるわけです。絵だと嘘がつけるので、実際には人形が入らない形状の機体を描くことだって出来ますが、実物だとそういうのを作ると後で困りますので。
ここはありあわせの板切れを貼り合わせて終わり。ちなみに操縦桿はF-16等と同じサイドスティックとして姿勢を決めてます。
まず作るのはコックピットのシート。実際に人形が座るシートを作ります。参考程度のもので、これを完成品として最後に据えつけるわけではありません。
シートの形が決まれば、コックピットの長さや幅が決定できるし、とりあえず決定した機体の形状の中に本当に人形やシートが収まるかどうかもわかるわけです。絵だと嘘がつけるので、実際には人形が入らない形状の機体を描くことだって出来ますが、実物だとそういうのを作ると後で困りますので。
ここはありあわせの板切れを貼り合わせて終わり。ちなみに操縦桿はF-16等と同じサイドスティックとして姿勢を決めてます。
原型製作
いよいよ、実際の形の作成に入ります。
レンガ大の発泡スチロールを2個貼り合わせて頭部にします。先端には円錐形の発泡スチロールを付けて機首にし、左右に半球の発泡スチロールを付けて目のような形をつくる事にします。この半球より一回り大きな形にする予定。
レンガ大の発泡スチロールは全部で11個使ったかな。1000円でおつりがきます。白だと安いのですが色つきだと3倍くらいになります。この白いのが近所のホームセンターなどで売られておらず、結局東急ハンズまで買い出しに。往復の電車代が発泡スチロール代と同じになってしまいました……。ついでに他のものも購入したからいいんですけど。
発泡スチロールには縦横に碁盤の目のように線を引いておきます。片方に外観のラインを引いた後、もう片方は縦横に引いた線を基準にしながら外観のラインを写し取っていくわけです。
もしニクロム線が使えるなら、薄いベニヤを外観の形に2枚切り、左右に貼り、それを定規代わりにして溶かし切っていくという方法もあります。その方が楽だと思います。今回はニクロム線も用意できなかったので、面倒な方法をとってます。
シートを発泡スチロールに固定し、本当にこの外観でシートや人形が収まるかどうかを検討します。このときは胴体になる発砲スチロールも接着してます。
発泡スチロールにつまようじを数本刺し、シートを載せてます。胴体下がギリギリ怪しいとか、頭がはみ出るかもとか、やばそうな点が出てきたので、立体になったときを想像しながら外観のラインを適当に変更。
カッターでバサバサと切っていきます。発泡スチロールを切るとすぐ鈍るので、シリコン系の離型剤を刃にかけておくといいとか聞いたことがありますが、離型剤って床用ワックスしかもってないのよー。
大まかな形に切っていく時、キリのいいところで縦横の基準線を引き直します。機体を真正面とか真横から見ながら、曲面のカーブを無視して線を引いていきます。
怪しい線もありますので全面的に信用は出来ませんが、形を把握する手助けにはなると思って引いてみた次第です。
時々機体をもっていろんなところから見てみます。変なライン、変な面になってないかなーとチェック。
立ててみるとこんな感じになります。キャノピーが機体全長の半分以上を占めていますが、あまり気にしないでください。
左右のでっぱりには翼の可動部を据えつけます。設定だと可動部やらエンジンやらが入っているということで。
だいたいいい感じに削れてきたら、紙やすりをかけて形を整えていきます。使ったのはホームセンターなどに売っているタミヤのフィニッシングペーパーみたいなヤツ。荒目でバリバリやすっていきます。
このとき作業している周りが、発泡スチロールの細かい粒や粉だらけになり、静電気であちこちにくっついて大変になります。今回は衣類の静電気を防ぐスプレーをかけて作業をしてみました。若干ですが作業がやりやすくなりましたが、静電気がなくなったからか、単に濡れたからってだけなのかは不明。
目に当たる部分を半球ではなく円盤に変更しておきました。
いよいよ、水粘土で全体を覆います。このときにも形状をチェックし、粘土で足せるところを足しておきます。
ここで凸凹が無いよう綺麗に仕上げておけば、石膏型も綺麗になり、FRPで抜く時も綺麗に仕上がるんですが。面倒なので適当なところで切り上げ。
いよいよ石膏をかけますが、そうなると剥がすところまで一気にやりたいので、時間があるときまでしばらく放置。水粘土が乾かないよう、一旦一番大きな平筆で水を塗っておき、ゴミ袋に包んでおきました。