はじめに

2012年6月末、それまで使っていたPCが起動不能になりました。

無いと困るのでその日のうちにパーツを購入、組み立てて新OSをインストールしました。その時の記録です。

次回のOS再インストール時に参考にするため作りました。唯一の正解ではないし、人によっては異なった考え方や手順があるはずなので、参考にならない人も多いと思います。

PC、2台欲しいかも。

きっかけ

2012年6月末の早朝、PCの電源を入れるも起動せず。フリーズは毎日起きており、突然のシャットダウンやBSODも時折発生してたので、またかと思いつつ再度電源投入。

今度は起動し、スタートアップに登録しているソフトウェアも順調に起動。4つある仮想デスクトップ画面の2番目に移り、いつものようにFirefoxを起動したところ、画面がでた瞬間にシャットダウン。それがそのPCが見せた最後の画面でした。

原因

使っていたのは2006年11月に中身を一新したPC。SocketAM2にメモリはDDR2、ファンレスのグラフィックボードを装着してました。

不調及び壊れた原因はいくつか思い当たることが。

  • マザーボードの電解コンデンサに少し膨らんでいるものがある
  • 1年半前に交換した安い電源の寿命?

パーツ購入

交換するパーツ

マザーボードは6年半たっているし、電解コンデンサの件もあるので交換決定。同じ規格(SocketAM2+DDR2メモリ)のマザーボードは古くて入手困難だし、今更購入するメリットは特にありません。そのため新しいのを購入と言うことになると、CPUとメモリも交換になります。

電源も念のため買い換えることに。

残りはできるだけ使い回すことに。HDDやIEEE1394ボード、PCケースはそのまま。

グラフィックカード(GF7600GS-E256H/HS)はマザーボードと同じく6年半たっているのでできれば買い換えたいところ。最近のCPUはグラフィック機能を内蔵しており、特にAMDのは性能も高いと聞くので、それをつかえばグラフィックカードを買う必要はなくなるかも。

CPUの性能でいえばIntelの圧勝と聞きますが、普通に仕事をこなしてくれるのであれば、そこまではこだわらないということで。

このときは気づいてませんでしたが、光学ドライブも交換する必要がありました。最近のマザーボードはSATAで接続するものが多く(というかほとんど?)、私が使っていたATAPI接続のドライブでは繋がりません。新しくSATA接続のを入手しないとOSのインストールができません。

PCの用途

  • よく使うのはウェブブラウザ(Firefox)とテキストエディタ(WZ EDITOR7)。
  • グラフィックツールはPhotoshop Elements9等を使用。
  • 3Dゲームはしない。
  • 動画編集やエンコードもしない。

高負荷で長時間稼働という使い方はしてません。早いに越したことはないですが、安く付く事を優先します。ただ、できるだけ信頼性の高いパーツを選びたい。

想定

資金ができたときのことを考え、昨年末からパーツの購入リストを作成していました。PCケースも含めた完全一新版と、できるだけ使い回す事を考えた貧乏版の二種類。新PCのパーツを購入でわりと悩まずに買えたのは、この辺を作っておいたのが大きかったと思います。

パーツ構成

購入品

種類 製品
CPU(APU) AMD A8-3870K
(SocketFM1/4コア/3.0GHz/TDP100W)
マザーボード ASUS F1A55-M LE
(MicroATX/A55)
メモリ CFD PRO W3U1600F-4G
(DDR3-1600/2枚組8GB)
光学ドライブ HP dvd 1260i
電源 CFD PC Power & Cooling Silencer MkⅢ
(600W/80PLUS BRONZE)
OS Microsoft Windows7 Professional SP1 64bit
(DSP版)

CPUクーラーはCPUの付属品。A8-3870Kのグラフィック機能Radeon HD 6550Dを使うのでグラフィックボードは無し。

サウンドはマザーボードに付いているRealtek ALC887を使用。

パーツはソフマップ神戸店で購入。光学ドライブのみケーズデンキで購入。

使い回し

種類 製品
HDD
  • HGST HDS721050CLA362
    (500GB/SATA300)
  • WESTERN DIGITAL WD10EADS
    (1TB/SATA300)
IEEE1394ボード Logitec LHA-1394L
(PCI)
PCケース Owltech OWL-103-SILENT

外部機器

種類 製品
プリンタ CANON PIXUS iP4100
タブレット Wacom Bamboo Fun CTH-470/K1
外付けHDDケース センチュリー 1分BOX COMBO COM35FU2W
PCカードリーダー I/O DATA CDOCK-EX/SC(SCSI-2接続)
IEEE1394-SCSIコンバータ ラトックシステム FireREX1
有線ルータ I/O DATA ETX-R
デジタルカメラ NIKON COOLPIX995

タブレットは2011年秋、有線ルータは2007年夏の発売で、2012年9月現在も販売されている製品です。その他は販売終了になっています。

デジカメはキヤノンの35万画素デジカメPowerShot 350に続く2台目で300万画素の製品。定価11万3千円で、たしか2001年の夏か秋頃に7万円台で購入。すでに10年を超えてることもあってか、死んでいる撮像素子も増えており、そろそろデジカメ――できればデジタル一眼がほしいところです。K-5Ⅱs+DA★16-50mmF2.8ED+D FA MACRO 100mmF2.8+C-PLフィルター+ACアダプタ+予備バッテリ+SDHCメモリーカード32GB 2枚+ハンドストラップ+リモコン+Photoshop Lightroom 4 などが詰まった箱がある日玄関前に置かれてたりする話はないものでしょうか。本体の液晶モニタはバリアングルだと嬉しかったのですが視野角はかなり広いという話もあるし、とりあえず実物を触ってみたいです。

引退する外部機器

種類 製品
MOドライブ Logitec LMO-640E
(リンク先はSCSIボード付属のLMO-640E/P)

MOドライブは、今回の新PC組み立て以前から書き込みで不具合を連発していました。書き込みするとエラーをはき出し、二度と読み書きできなくなると言うもの。そのため使用を止めることにします。ただ、読み込みは生きており、バックアップ済みデータを使う可能性を考えて廃棄はまだしません。

殻付きDVD-RAMの使用も終わり。中古で買ったPanasonic LF-D321JDで使ってましたが、ATAPIなので新PCには使えず。新しい光学ドライブはDVD-RAMも読めるようですが殻付きには非対応。

組み立て

パーツがそろったところで組み立て。

ケースの準備

PCケースから前のパーツを全部出して掃除。その後適当に組んでいきます。10年前のケースで、裏配線などはできません。

前のがATX、今回のがMicroATXなので、マザーボードを浮かせるスペーサーの位置を変えます。100均で買ったミニボックスレンチ5本組が役に立ちました。

電源関係

電源のSilencer MkⅢは真っ白な筐体です。色のことは知っていたにもかかわらず、箱から取り出した際になぜボール紙のカバーが付いてるのかなと思ったくらい。ケーブルはやたらと固かったです。裏配線だとかなり困ったことになったかも。

マザーボード関係

そのケーブルより遥かに固かったのがマザーボード付属のI/Oシールド。PCケースにはめ込むのは問題なくいきましたが、マザーボードのコネクタをはめ込むのに30分ほど手こずりました。爪が変なところで引っかかってないか確認したり、いろいろやっては見ましたが、とにかく固かった……。

逆にリテールファンの取り付けは楽でした。SocketAM2の時はマザーボードがへし折れるんじゃないかというほど力を入れてレバーを下げ、固定してた気がしますが(もしかしたらSocket754の時だったかもしれない)、今回のは拍子抜けするほど楽に固定できました。なにか間違ってないだろうかと不安になったくらい。グリスの類いは最初から何か貼っていたので(熱伝導シート?)そのまま使ってます。

マニュアルは英語版。日本語版はサイトからPDF形式でダウンロードできますが、私は他にPCを持ってないのでどうにもできません。英語は極めて苦手なのでUEFIの設定等は困りますが、組み立てだけならなんとかなりました。ピンの説明図で一箇所おかしいような気がしましたがどこだったか忘れてしまいました。その時になれば気づくようなところだったし、そのうち改正されるかもしれませんが。

システムパネルコネクタですが、システム電源LEDのコネクタが2ピンになってます。ケース付属のは3ピン使用だったので接続できず。電源スイッチやリセットスイッチ、HDDアクセスLEDは接続できたのでとりあえず問題はないですが、電源LEDが点灯しないってのは少々悲しいものがあります。2ピンのがケースから別に生えてなかったかな……。

ASUSのマザーボードにはシステムパネルコネクタ類を取り付けやすくするQ-Connectorというパーツがあるようですが、今回のマザーボードには付いてませんでした。安物には無いみたい。そのためケースから伸びるコネクタはマザーボードのピンに直に差していきます。

今回のマザーボードはパラレルATAの他、FDDのコネクタも無し。FDDは昔BIOSのアップデートで使ったくらいだったし、今はそれにもFDを使わずにできるので、使うこともすっかり無くなりました。FDの代替はUSBメモリと考えればいいのかな。

スタンドアロン状態

LANケーブルはまだ繋がない。ファイアウォールとアンチウイルスをインストールし設定するまではスタンドアロンの状態にします。

ルータをかましている為セキュリティで問題が起きる可能性は少ないかもしれないが、とりあえず念には念をと言うことで。

本当はシンプルな状態で一旦電源を入れ、動作を確認するべきだろうけど、面倒なので全部組み込んでしまってます。ということでPCIスロットにIEEE1394ボードを差し込み。

WindowsXPの時でも外部ドライバを入れることなく標準で対応してたので、Windows7でもドライバで問題は出ないだろうと思ってます。

UEFIの設定

ここから電源を入れてUEFIを少し設定するところまでは忘れてしまってます。これを最初に書いたのが2ヶ月後の事なので。

とりあえずチェックしたのは以下の点。

Ai Tweaker menu
Memory Frequency(メモリ動作周波数)を[Auto]から[DDR3-1600MHz]に変更
DRAM Voltage(DRAM電圧)を[Auto]から1.5Vを指定
Advanced menu
OnChip SATA Type [IDE]を[AHCI]に変更
Serial Port Configuration(シリアルポート)を[Disabled]
Parallel Port Configuration(パラレルポート)を[Disabled]
Boot menu
Full Screen Logo(起動時のフルスクリーンロゴ)を[Disabled]

メモリはDDR3-1600だけどXMPでそうなるだけなので、Autoだと1333動作になるかもと思い、指定することに。

購入したメモリの電圧は1600動作だと1.65Vみたい。とりあえず1.5Vで様子を見てますが今のところ全く問題なし。1.4Vで安定動作という話がコネコのレビューにありますが、今はこのままでやってみます。

SATAをAHCIに変更したのはWindows7インストール後だったかも。これに限らずUEFIの設定変更で、トラブルは出ていません。

シリアルポートとパラレルポートはボード上にピン端子として付いてます。使わないので無効化にしました。

UEFIのバージョンは 0520 と、どうも一番最初のものみたい。今のところ問題ないのでこのままでいってみます。

起動デバイス選択

起動に使うデバイスを探す順は、Boot menu - Boot Option Priorities で設定できるみたいですが、使用可能なデバイスがずらっと出てきて選択するというのではなく、現時点で接続しているデバイスが表示されてそこから選択するみたい。

USBメモリから起動する場合は面倒になりそうかと思ったら、日本語マニュアルには起動後ASUSロゴが表示されたらF8キーを押すことでブートデバイスを選択する画面が出るとか。ASUSロゴを表示しない設定の場合はどうなんだろう。起動時のF8キーといえば、[セーフモード]等を選択できる詳細ブート オプションの選択画面が出ますが、そこに起動デバイスも表示されるんでしょうか。

起動時のデバイスやドライブの選択は、マザーボードの会社によって違うみたい。DOS/V POWER REPORT 2012年10月号によると、ASUSがF8、MSIとASRockがF11、GIGABYTEがF12だとか。この辺はマニュアルで要確認。

Cドライブのフォーマット

UEFIの内容をざっと見て再起動をかけてみたら、HDDの中にまだ入っているWindowsXPが立ち上がろうとしましたが、何か表示が出て停止したような記憶が。構成が変わりすぎて立ち上がらなくなったんだったような。

Windows7の起動ディスクを入れて再起動し、Cドライブをフォーマットすることにしました。

一部のソフトウェアの設定やデータはDドライブに保存するよう設定してますが、ATOKの辞書などはデフォルトのままCドライブに保存されてます。辞書のバックアップは4ヶ月前に取ったきりなので、フォーマットをかけてしまうと登録した単語や鍛えた辞書が4ヶ月前に戻ってしまいます。こういう時のためにCD-Rから起動するKNOPPIXとか持ってたんですけど、このときはすっかり忘れており、なにもせずフォーマットをかけてしまいました。

新規の記憶装置を使う場合

新規ドライブにインストールすると先頭に100MBの領域がとられるみたい。今回は既存の領域を使ったせいか、そのようなものは出来ていませんが。

ここにはトラブル発生時に使えるかもしれない回復ツールが入っているとか(システム回復オプションを起動して各種修復機能を試す)。削除する方法もあちこちで公開されてますが、もし作られたとしても最初は放置する予定で。その後削除が必要かどうか考えることにします。

回復ツールを使う場合は電源を入れてF8キーを連打し、「詳細ブート オプション」で起動。ここで[コンピューターの修復]を選択。下記の機能が使えるみたい。システムイメージはCドライブ以外に保存しておいた方が良さそうかも。

  • スタートアップ修復
  • システムの復元
  • システムイメージの回復
  • Windowsメモリ診断
  • コマンドプロンプト

2TB以上のHDDを繋いだ時は、GPT形式でフォーマットすることになります。なんらかのダイアログが出るかもしれないので覚えておいた方がよさそう。

文書更新履歴

2012年10月14日
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