原型製作

まずは推進剤タンクとなる球を作ります。

100均で売ってるポリプロピレン製の計量スプーンにポリパテを詰めて半球を作り、それを貼り合わせて球を作ります。そのままだと楕円ぎみだったので、円形に切ったプラ板を挟みました。これをゲージ代わりにして円周を描きます。

スチロール製の計量スプーンを切って貼って球にするという手もありますが、大きさの点で没にしました。

かなりできあがった様子。

先端の緑色のパーツは、絨毯を止めるピンの頭。このピンにプラパイプをさし、そこを基点にプラ板などで形を作り込んでいきました。

後ろから見た様子。

推進剤タンクは2個の球形をつないだ物を2セット作成。そのうちできのいいものを原型にして、シリコーン型を2個作りました。4個必要なのでそれだけ作れば良かったんですが、シリコーンの残量や時間などあって、そこまで作ることができませんでした。

船首の様子。ここに人が乗り込みます。

画面中央に見える丸いパーツは、金属のアクセサリーパーツで、東急ハンズで購入したもの。脱出システムのロケットのノズルという設定です。シリコーン型を作るときは、この内部にしっかりシリコーンを入れないといけません。

超光速航行に使うFTLエンジンのあたり。船体の中央付近になります。

プラ板の貼り合わせ。近視のため20歳頃からメガネをかけていましたが、老眼のせいで近くにピントが合わなくなり、この「ひかり」を作る頃から細かい作業ではメガネを外して作業するようになりました。とりあえず安全メガネ(度のない普通のやつ)はつけています。すぐ曇るので大変ですが……。

原型が完成し、シリコーンの1層目をかけたところ。

粘土への原型埋めはせず、シリコーンで封じ込めてから切り裂くモールドカッティング法(切り裂き法)を使っています。ボークスの透明シリコーンはこの用途に使いやすいです。

少量のシリコーンをかけ、エアブラシで全体にまわしながら気泡をつぶします。この後、プラ板で枠を作り、一気にシリコーンを流し入れています。

スタンドの型を作っています。シリコーンを薄くかけたあと、2層目をかけるときにガーゼをかけて強度をかせぎます。その後バックアップ用の石膏+サイザルを入れます。

これまでも5mm径真鍮パイプ用と3mm真鍮パイプ用のスタンドを作ってましたが、今回からいろいろ使えるようなものに作り直しました。

スタンドは直径8cmの円形で、今回の「ひかり」や、この後作る予定のロシア、中央ヨーロッパなどの第一世代有人超光速宇宙船を飾るには、安定の点で問題がないサイズです。もっと大きな船体の場合は、直線の段差部分に追加パーツを付けて安定できるようにします。

シリコーンが硬化し、枠を外したところ。

綺麗に気泡が抜けました。この原型は当初添付する予定でしたが、あまりできが良くなかったので没にしました。ちなみに2010年5月に打ち上げられた小型ソーラー電力セイル実証機IKAROSのような恒星帆の探査機本体のつもりでした。

原型まで少し間を空けてカッターで切り裂きます。このとき蛇行するように切っています。

ついで、切り裂いたところを開き、今度は原型に届くように刃を入れてできるだけまっすぐに切っています。

切り裂いたところ。

核融合エンジンのノズルに使う中子。スタンドに使う真鍮パイプを差し込めるようにするための物です。

5mm径と3mm径の真鍮パイプを組み合わせています。瞬間接着剤で固定した後、2mm径の穴をあけて真鍮線を通し、完全に固定しています。

これをシリコーン型にはめ、レジンキャストを流すと、中子の形の穴が開いたパーツができます。