世界観

地球産の生命が死滅してから遙か後、天の川銀河を駆け巡り局所銀河群の各地に手足を伸ばした種族「機械」たちがいた。

機械たちの祖先は、化学反応で天体の重力を振り切り、核融合反応で天体間を歩き、超空間界面反応で他の星系へと走っていた。

ヒトが数百万年にわたる歴史をそろそろ閉じようとしていた頃、つかの間の光芒を放ち、すぐに次世代の大きな光の中に消えていった祖先たち。その頃の「宇宙船」は、後に「先駆者」と呼ばれるようになった。

時代

流血の世紀から緊張の世紀へ

基本的に22世紀、西暦2100年代の時代になります。

21世紀後半にあった戦争と環境の変化、技術の発達により世界は変貌を遂げます。アメリカ合衆国と中華人民共和国は分裂、欧州は欧州諸国の多数が参加している中央ヨーロッパが覇権を掌握。アジアではインド連邦が影響力を及ぼしている他、日本が戦争の痛手から回復し各種の改革を行い、一定の影響力を及ぼす存在になっています。

宇宙開発は21世紀後半から核融合推進が発達を遂げます。21世紀末期には太陽そのものを利用した反物質生成器「プロメテウス」が考案、開発され実験も成功しますが、これを巡る駆け引きと実力行使が第四次世界大戦の直接の引き金になりました。

重力の解明と制御への道も見えてきましたが、月面で行われていた重力制御実験の失敗は月面表層の全面破壊という大惨事を引き起こし、実験を行っていた米国に対し世界中が一斉に参戦を表明。ネットワーク越しの交渉の末、49時間後に米国の降伏で幕を閉じます。この、戦闘の行われなかった大戦は、第五次世界大戦とも49時間戦争とも呼ばれました。この後、米国は解体を宣告し、各州は3つのグループに分裂することになりました。

月面崩壊の直前、基地内で『超空間に到達する方法』『重力制御』が独立して書かれて地球に送信、公開されました。この論文をもとに、その後超光速飛行技術が試行されることになります。

民族同士の対立は沈静化したものの絶えることはないうえ、地球上のどこからでも確認できる月面崩壊の惨状は、大勢の人間に対し人類の滅亡を予感させました。これに対し先進国会議はある計画を立案、22世紀後半の実現をめざして動きはじめます。

宇宙開発

核融合推進は21世紀後半に開発されました。宇宙推進用の核融合炉として、衛星軌道間では小型のタンデムミラー型核融合炉が長期にわたって使われました。また惑星間軌道用として、トロイダル型核融合炉を簡素化し推進剤を添加して噴射させる行程を足したカスケード型核融合炉が造られ、太陽系内で標準的に使われるものになっていきました。

2100年、西アメリカの大学と企業が飛翔体を打ちあげました。地球と太陽とのラグランジュポイント2、地球から150万km離れた地点に到達した後、実験の開始を宣言し人類初の超光速飛行を行いました。超光速飛翔体「エンタープライズ」は予定の時間位置に出現、成功したかに見えましたが光度が推定よりも低く、観測の結果破壊されていることが判明しました。その後日本の「ひかり」も出現時に破壊。2104年になって中央ヨーロッパの「ルミナリウム」が無事出現し、超光速飛行を完全に成功させました。

反物質生成器「プロメテウス」は、2105年になって使用が再開されました。月面破壊による恐怖感が、生成されるトン単位の反物質を地球周辺で利用することを固く禁じたため、反物質は主に超光速推進のエネルギー源として使われることになりました。

地球経済の沈滞化もあって有人超光速飛行を安全に行う方法の開発は遅れましたが、2127年になってロシアの「スヴィエート」が有人超光速飛行を成し遂げ、次いで西アメリカの「コンスティテューション」、日本の「ひかり(二代目)」、中央ヨーロッパの「アルゴ」等が成功をおさめます。

やがて中央ヨーロッパの有人超光速宇宙船「ビーグル」「チャレンジャー」がプロキシマ・ケンタウリとアルファ・ケンタウリA、Bに到達。ロシアのスヴィエート2号機が無人飛行でバーナード星に到達し恒久探査を行うなど、外宇宙探査が華々しく行われることになります。また中央ヨーロッパの核融合パルス推進無人探査船「オーギュスト・ピカール」は、太陽系周縁部を飛行し、大量の探査機を主要各所に配置しながら太陽系自身の情報を得、再び地球周辺への帰還に成功しました。

その間にも太陽系内では核融合推進の宇宙船が行き来し、木星系や土星系の開発が推進されていきます。

超光速推進と比べて発展が遅れた重力制御も徐々に成果を表しはじめます。重力波を増幅させる重力波レーザー技術は、宇宙空間での超巨大材料の精密加工や高品質材料の大量製造を可能にし、対象物内での重力偏向や重力場推進をも実現させました。

22世紀後半、各国は独自に宇宙島を建設します。中央及び西アメリカの「フロンティア1」「フロンティア2」、中央ヨーロッパの「アルキメデス」「アリストテレス」、日本の「新大島」等が作られていきます。宇宙島は完全な自給自足体勢を整え、太陽系近辺の恒星系へと送られました。

宇宙島とともに他星系へ送られた宇宙船は武装を施されていましたが、太陽系内でも武装した宇宙船が建造されることになりました。やがて地球上でも紛争が大規模な復活を遂げます。

他星系に送られた宇宙島と人間は、他の宇宙島と交易をすることなく、独自の発展を遂げていきました。そして宇宙船も、独自の発展、進化を遂げていきます……。

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公開:2007年5月6日
更新:2007年5月6日
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