石膏による型取り

石膏で作業をすると、あちこちに石膏が飛び散る事になります。周りをビニールで覆うだけでもいいんですが、今回は作業場所を特別に作ってみました。使ったのはカラーボックスの段ボール箱です。

箱2個を切った貼ったして、切り開いたビニールのゴミ袋を両面テープなどで貼りつけて完成。ここで石膏やFRPを扱うことにします。

石膏型を作るときに必要なサイザルというかスタッフ。なにかの植物の繊維ですね。これで石膏型の強度を増します。

一番最初は型に石膏のみをかけ、次にこのサイザルを石膏に浸したものを貼り付けます。FRPも何らかの繊維に何らかのプラスチックを浸して硬化させたものだから、似ているといえば似ているかも。

長い繊維状で売られているので、適当に引きちぎって円盤状に丸めておきます。これを買ってきたサイザル全部使って作っておきます。今回は3/4くらい使う事になりました。

今回のようなものを型取りする場合は、普通は2分割以上の型を作ることになります。石膏型の場合は原型に薄い板を切金として挿し込み、石膏が互いにくっつかないようにします。

このときの切金は普通、真鍮板とか0.3mmの透明プラ板等を使います。はっきり言ってその方が後々便利なんです。でも今回、新しく揃える余裕がなかったので、別のもので代用しました。タミヤのプラ板を買ったときに袋に入ってた厚手の紙です。

これにラッカーのクリアを塗り、おおざっぱな防止加工をしてみました。床用のワックス縫っといた方がよかったかもしれない。塗って乾いたら適当な大きさに切っておきます。

分割する線に沿ってカッターで原型を切っていきます。そこに切金を挿し込みます。切金同士は段差が出来たりして隙間が空いたりするので、セロテープなどでとめます。

いよいよ石膏のぶっかけ。ここまできたら後には戻れません。使った石膏は1kg200円代の普通のヤツ。上下の型で4袋、3.8kgほど使いました。

石膏は基本的に、容器に水を入れ、そこに石膏を投入。水面が石膏で埋まり小島ができてきたところで投入をやめ、少し待ってゆっくりかき混ぜます。石膏を入れている途中では混ぜない。途中で混ぜると、あとどれだけ石膏を入れればいいか見当がつかなくなります。

最初は原型に石膏のみをかけていきます。サイザルと割り箸と針金で簡単なハケを作り、それに石膏を含ませ、原型に垂らしたり当てるようにしてかけていきました。できるだけ気泡が入らないよう注意。

1層目ができたら早速2層目の準備。水に石膏を適正入れ、丸めたサイザルを浸して、原型を被っている石膏に被せていきます。

空気が入ると壊れやすくなるのでできるだけ密着させます。半分被ったところで石膏がなくなったのですぐ次のを用意し、上半分が終わり。固まったら反転して下半分に同じことをします。

サイザルを石膏に浸して被せる際、空気が入らないようこするようにして密着させますが、切金に真鍮板などを使っている場合はこのとき十分に注意。こすっているとき誤って指を真鍮板の切断面に当ててしまい、そこら中を血だらけにしたことがあります。作業に集中しているときは案外大丈夫なんですが、誰かに話しかけられたりして注意がそれた瞬間が一番危ないです。

本来はここで型のさらなる補強&運びやすいよう持ち手を作る&置きやすいよう台の代わりになるということで、角材を固定した方がいいんですが……。角材が近所に転がってなかったので止め。

石膏型が十分硬化したら型を外します。切金を抜き、間にヘラなどをさしこんで広げ、空気を入れて型を外します。

だいたい片方はうまく外れますが、もう片方は石膏型に食い付いたままの状態になります。これを剥がすのが大変。

今回はペンチなどで原型を破壊していきました。

途中まで破壊したところで引っ張ったところ、うまく全部外れてくれました。これで発泡スチロール&水粘土で作った原型はお役御免となります。

石膏型の表面は水粘土がくっついてたり、発泡スチロールのつぶつぶの形が残ってたりなど凸凹してますので、やすりをかけて表面を綺麗にします。綺麗にしないとFRPを剥がしにくくなりますし。

でもって耐水ぺーパーを取ろうとしたとき、ふと目に入ったのがスポンジペーパー。ホームセンターなどで売られているものです。

これを水につけて試してみましたが……。非常に便利でした。今度石膏型を作ったときもこれ使おう。

石膏をやすりがけしてでたかすが石膏型にこびりつきますので、不織布状のクッキングペーパーを水に濡らしてふき取ります。とりあえずはこれで石膏型の完成。