はじめに

以下の文章は、2011年10月10日に神戸で開催されたトレジャーフェスタin神戸3に参加した際、卓で無料配布したチラシのものです。

XHTML文書として作り、印刷用のCSSを使って作りました。Web用にタグのみを修正して公開することにします。文章や画像はチラシのままですが、レイアウトなど表示具合はチラシの時と異なって表示されると思います。

直径20cm強の「月」の模型を展示しました。それを基本にした場合、太陽系の天体はどれくらいの大きさになるか、それほど離れた場所にあるか、というのを数値などで記しています。

「会場」という単語がでてきますが、これはイベントの会場だった神戸国際展示場2号館1Fの事です。中は奥行きが73m、横幅が52mあります。

2枚の地図画像には、三宮を中心にした1700万分の1の太陽系を描いています。水星や火星の軌道も真円で描いています。1枚目の画像の一番小さな円は水星の公転軌道。続いて金星、地球、火星、木星、土星と続きます。2枚目の画像に描いた円は、小さい方から木星、土星、天王星、海王星の公転軌道です。厳密なものではないので、目安程度にお考え下さい。

画像は、最後に記したとおり世界地図の地図素材を使い、加工しました。コピーライト表記は削除せず、URLも記しておきました。有用なデータを使わせていただき、ありがとうございました。

太陽系の大きさ

今回作った「月」は、直径20cm強の大きさです。実際の月の直径(赤道直径)は3476kmなので、縮尺はほぼ1700万分の1になります。

この縮尺で、太陽系の他の天体の直径と、太陽からの距離を計算してみます。

数値は2007年版理科年表のものを使っています。天文単位とは太陽と地球の平均距離を1としたもので、約1億5000万キロメートルになります。光が進むのに8分19秒(499秒)かかる距離です。

天体名 半径 1700万分の1での直径 太陽からの距離 太陽からの距離(天文単位) 1700万分の1での距離
太陽 696000km 8188.2cm - - -
水星 2440km 28.7cm 約5800万km 0.3871 3.4km
金星 6052km 71.2cm 約1億800万km 0.7233 6.4km
地球 6378km 75.0cm 約1億5000万km 1.0000 8.8km
火星 3396km 40.0cm 約2億2900万km 1.5237 13.5km
木星 71492km 841.1cm 約7億8000万km 5.2026 45.9km
土星 60268km 709.0cm 約14億3000万km 9.5549 84.1km
天王星 25559km 300.7cm 約28億8000万km 19.2184 169.4km
海王星 24764km 291.3cm 約45億2000万km 30.1104 265.9km
1738km 20.4cm 地球から38万4000km - (22.6m)

会場で考えると

会場の真ん中に直径75cmの地球を置くと、横の壁ぎわに直径20cmの月を置く感じになります。

月は地球の周りを27.3日かけて一周します。これは月の自転時間になります。ただし朔望月(新月から新月までの時間)は29.5日です。これは月の一日になります。

――自転時間と一日の時間が少し違いますが、考えてみると当然のことなのでした。地球も、一日は24時間ですが、自転時間は23時間56分4秒です。

太陽の位置を直線距離でみると、西側だとJR須磨駅の少し東、国道2号線と立体交差する付近。東側だとJR摂津本山駅のやや西あたりになります。

ポートライナーの市民広場駅に1700万分の1の太陽を置くと

ポートライナーの三宮駅と市民広場駅の間が3.8km。三宮駅と次の駅貿易センター駅が0.8kmです。

市民広場駅に直径82mの太陽を置くと、貿易センター駅と三宮駅の中間で、水星の公転軌道を横切る形になります。

三宮駅を基点にすると

JR三宮駅に直径82mの太陽をおいてみましょう。直線距離ではなく、JRの営業キロで考えてみます

三宮駅のすぐ東にある神戸新聞会館(ミント神戸)は高さ92mです。

天体名 西側 東側
水星 神戸駅と兵庫駅の間 灘駅と六甲道駅の間
金星 新長田駅付近 六甲道駅と住吉駅の間
地球 須磨海浜公園駅付近 摂津本山駅と甲南山手駅の間
火星 塩屋駅と垂水駅の間 芦屋駅とさくら夙川駅の間
木星 宝殿駅と曽根駅の間 茨木駅付近(大阪府)
土星 有年駅と上郡駅の間 大津駅付近(滋賀県)
天王星 新倉敷駅と金光駅の間(岡山県) 垂井駅付近(岐阜県)
海王星 西高屋駅付近(広島県) 幸田駅と岡崎駅の間(愛知県)

隣の恒星、プロキシマ・ケンタウリだとどうでしょう。

4.22光年離れています。1光年は9兆4600億kmあるので、1700万分の1だと……、234万8300kmになりますね。月までの実際の距離は平均で約38万キロですので、6倍強の距離になります。

1700万分の1という縮尺は、太陽系を表すには大きすぎます。惑星の大きさを比較する模型を作る場合は、10億分の1の縮尺が便利です。地球が直径1.2cm、木星が直径14cmの球になります。この縮尺でも、太陽は直径1.5mの球になります。

しかしこれでも太陽系の広がりを表すには大きいのです。直径5mmの水星は、太陽から58m離すことになります。地球は150m、海王星に至っては45km。

太陽系は広いということがなんとなく判ると思います。

三宮を中心に各惑星の軌道を描いてます。直線距離で描いているので、JRの営業距離で考えたものとは若干違ってます。

後書き

白地図は、サイト「世界地図」(http://www.sekaichizu.jp/)の地図素材を加工したものを使っています。

くーまる工房/ミュール https://proxima.coomaru.com/

2011年10月10日

文書更新履歴

2011年11月02日
公開。